2013-04-25
常滑市でのリノベーション現場です。
土台の防蟻処理です。使用する材料は柿渋というものです。
生成方法は渋ガキの未熟な青い果実潰し、その液を発酵させてつくられて液体です。天然材料なので安全です。効果も一般に使用されている防蟻材と引けをとらないですのでお勧めの材料です。
今ではあまり使われなくなりましたが、柿渋の歴史は古く10世紀頃に漆の下塗りに使用されていたと記録が残っているそうです。平安時代の下級の侍が着ていた「柿衣」がその始まりとされています。それ以降戦国時代の武将が着ていた陣羽織やお城の屏風板、鳥居や投網、酒蔵の木桶やしぼり袋、番傘、うちわなどに使われていました。また柿渋は火傷や霜焼、血圧降下、解毒などに効く民間薬としても使用されるなど、戦前までは様々な用途で盛んに使用されていました。
そのような素晴らしいものが何故使われなくなったのか・・・